ネルソンス指揮、マーラーの交響曲第1番「巨人」

今回の配信、当初はベートーヴェンの5番と発表されていたのだが、どういう訳かマーラーの《巨人》交響曲に。
マーラーは今シーズン初ではないだろうか。
現代を代表する指揮者のひとり、ネルソンスの登場にも期待が高まる。

 
(2020/12/13)*1
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
アンドリス・ネルソンス
バイバ・スクリデ

イゴール・ストラヴィンスキー
ヴァイオリン協奏曲ニ長調
バイバ・スクリデ(ヴァイオリン)

グスタフ・マーラー
交響曲第1番ニ長調

 

 
指揮者のネルソンスと協奏曲のソリスト、バイバ・スクリデは、ラトヴィアのリガ出身という共通点を持つ。同年代で、共演歴も多い。実績のあるコンビだ。

ストラヴィンスキーのバイオリン協奏曲は知らない曲ではあるのだけど、交響曲の中にも協奏的な作品がいくつかあり、好んで聴くことも多い。とても楽しみである。

なんだかコロナ以前のプログラムみたいだが、無観客演奏会ということで対策はきちんと取られているんだと思う。
飛沫検査や様々な研究のおかげで成り立っているプログラムと考えて、感謝の気持ちは持っておきたい。

 

いつものように暗闇からはじまった演奏。ソリストのチューニングの音が響いていたのが小さな変化だ。

ストラヴィンスキーの協奏曲はこの作曲家らしく色彩豊かな響き。力強いリズムも特徴的な作品だった。

第1楽章が「toccata」2楽章、3楽章が「Aria」、第4楽章が「capriccio」という珍しい形になっているが、構造的には通常の3楽章形式のようだ。

ソリストのバイバ・スクリデはスゴいテクニックと表現力で、かつグイグイ引っ張らない感じだ。あと、弦トップのアーチの中に入り込んでいく姿が印象的だった。確かに、前から見ている人もいない訳で、アンサンブルはしやすくなるだろう。

 

長めの入れ替えがあって、マーラーの「巨人」。

ネルソンスの棒は卓越していて、冒頭から密度の高いアンサンブルで音楽が進んでいった。 安定感があり精力的な音楽で、かなり質が高いマーラー演奏だったと思う。

音楽とは関係のないところで、バンダや起立してのホルン、ティンパニが交互に入るところなど、やっぱり客席で聴いてる人がいないとな、と少し考えてしまった。

とはいえ、今の情勢下でマーラーを演奏できるのは、配信環境が整っているベルリンフィルくらいのものだ。このままマーラー作品で優れた演奏をし続けてほしい。

 

(2020/12/22追記)

アーカイブ入り!

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