ひっっさしぶりに読んだ「新・餓狼伝」。
なんか新刊が出るたびに住居が替わっている気がする。
巻ノ四の時は実家にいた。その前は西船橋かな?
おかげで前の巻が手元に無い。
とにかく息の長いシリーズだ。学生の頃から読んでる。
書評はじめて書くんだけど、ネタバレをしない方向でってなるとけっこう難しい。
しかも、このシリーズはストーリーがほとんどなくて、男がひたすら殴り合ったり関節を極め合ったりする話なだけに、余計難しい。
この巻の大枠はこうだ。
新キャラが登場。既存の猛者と闘い、何かが起こる。
既存の猛者の掘り下げ。強いやつが強くなった話。
キャラの確立した者同士が闘い、熱すぎるバトルを繰り広げる。
そこに謎の武術が登場して物語は急展開。
なんか、これだと、どの巻か分からないな…。
まあ、いつも通りです。巻物の話は終わった。それだけは確かだ。
個人的な思いを述べますと
葵文吾。けっこう好きなキャラクターで再登場は嬉しかった。
でも、なんか性格丸くなってない? 気のせいかな?
葵文吾って、平気で人の目とか耳に指突っ込んだり、石の上に頭から落としたり、他人の試合前に控室へ襲撃をかける、そういう凶悪な漢だったような…。
もちろん毎回そんなことしてたら試合が成り立たないし、葵流を表の世界に出すという目的は叶わない訳で、つまり普通に試合するのは合理的なんだけど。
正直ノールールな路上で荒ぶるところがもっと読みたかったっていうのはある。
しかも職業、バーテンダー。
絶対黙ってジントニックとか作ってて、揉め事が起きたらその獣性を惜しげもなく曝け出す感じでしょ。この漢がそんな楽しいことを放っておくハズがない
それはそれとして、相手の立脇に章が割かれて、強いぞコイツってなって、かなりの名勝負を繰り広げたのには熱くなった。
立脇、いい感じである。あの凶悪な葵文吾とガチるのに、一章を割いてくれるのは分かってくれてるって思う。あとがきでも、そんなことを言っていた。
居酒屋の描写。闘いの中での心象風景はいつもかなり面白い。
堤城平の闘いで究極まで描かれたような感じしたけど、さらにその先があった。
この部分だけでも読む価値あると思う。
それにしても丹波…。
前巻では「審判」この巻では「不戦勝」
そろそろ闘おう? 主人公だろ?
そういう風に思わせてからの超バトルが待っているのか。
まったく予想がつかないが、とにかく次の巻も楽しみである。