明けましておめでとうございます!
今年も当ブログ『ぽんぽこ日記』をよろしくお願いいたします。
新年初投稿ですが、今回は昨日行われた大晦日コンサートの配信について。
ジルヴェスターコンサート2020(2020/12/31)*1
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
キリル・ペトレンコ
パブロ・サインス・ビジェガス
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
《レオノーレ》序曲第3番ハ長調
マヌエル・デ・ファリャ
《恋は魔術師》より序奏と〈火祭りの踊り〉
ホアキン・ロドリーゴ
アランフェス協奏曲
パブロ・サインス・ビジェガス
作者不明
映画《禁じられた遊び》より〈愛のロマンス〉(クリス・ヘイゼルの編曲版)
パブロ・サインス・ビジェガス
エイトル・ヴィラ=ロボス
《ブラジル風バッハ》第4番
ニコライ・リムスキー=コルサコフ
スペイン奇想曲
ディミトリ・ショスタコーヴィチ
映画音楽《馬あぶ》組曲より第3曲〈民族の祝祭〉
今年はギタリストを迎え、ラテン風のプログラムが多く組まれた。
あまり詳しい分野ではない。親しみがあるのはスペイン奇想曲くらいかな?
ロドリーゴはいつだったか、演奏会で聴いたことがあるような気がする。
新味があって楽しそうだ。
コンサート。導入に語りが入って、照明も青が入っていつもと違う感じだ。
オーケストラは《レオノーレ》から全開でスタートした。
いつも感心するが、ベルリンフィルはいきなりでもフルパワーで演奏できるところが本当にすごいと思う。ペトレンコの力もあるだろうし、本気の中でも流れがあるんだろうけれども、聞いていて「前菜」みたいな印象は全く受けず、一個の独立した音楽作品として演奏している、そういう感じを持つ。
《恋は魔術師》は、繰り返されるリズム、変化する色彩が強烈な作品だ。
ファリャといったら《三角帽子》みたいなところがあるけど、この作品も全体を聴いたらおもしろそうだ。
なんでもいいが「Love the magician」なのだから「恋という魔術師」の方がより正しくてカッコいいような気がする…邦題には微妙なものが多い。昔の歌謡曲か。
ソリストが登場、オーケストラから拍手があり「アランフェス」へ。
もちろん完璧に演奏されている訳だが、配信を前提としている演奏会ということもあり、ギターがバッチリ聴こえることで作品の魅力が際立っていた。
途中で聴いたことがあるのを思い出したのだけれど、有名なのは2楽章の旋律だった。これは実に美しい。
《禁じられた遊び》、これもギターの教本なんかで有名な曲だ。
作者不詳というのが意外な気もする。
魅力の分かりやすい作品2曲で、ギターの音色を楽しむことができた。
《ブラジル風バッハ》は初めて聴いた曲だ。
タイトルが「???」だったのだけれど、ブラジルで学んだ作曲家による、バッハ風の合奏協奏曲みたいな作品。「ブラジル風」というのはよく分からないのだけれど、近現代風に組み立てられたオーケストレーションが鮮やかな音楽であった。
プログラム的には最後の扱いになった、スペイン奇想曲。
何度か演奏したことがあるが、ペトレンコの採ったテンポはかなり速いように思える。
そうしたことで、なんだかいつも引っかかっていて楽しみ切れずにいた部分が無くなった感じ。こう、軽やかな演奏が本来の姿なんではないか。
打楽器群が活躍するのでどうしても注視してしまうのだが、この演奏では気持ちよく鳴らしていてスカッとした。カラフルである。素晴らしい。
《馬あぶ》はアンコールという形で演奏された。なかなか聴くことのない曲だが、ショスタコーヴィチらしい爽快感のある音楽だ。センスのいいアンコールだと思う。
全体として、色彩感があって楽しい、聴きやすい演奏だったと思う。
気持ちのいい年越し。2020年はあらゆることが難しい年になってしまったから、2021年はどうにか良い年にしたいものである。
世界的に異例の年となった2020年。こちらの総集映像で、ベルリン・フィルの今年の歩みをご覧ください。https://t.co/eDLWZfNywJ
— ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 (@BerlinPhilJapan) 2020年12月30日
*1:デジタル・コンサートホールには一部有料のコンテンツが含まれます。視聴方法については公式HPをご確認ください。http://www.digitalconcerthall.com